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腕といっしょに言葉も磨こう

 

 

「俺はすしを握りに来てんだよ。従業員に気を使いに来てんじゃないんだよ。」

父の店を継いで商売していたころ

臨時で働きに来ていた職人が女将である母に

「言動をもう少し穏やかに」と言われたときに返した言葉です。

にぎりもつまみもきれいに仕上げる腕はあるのですが

とにかく人に物を言われるのが気に入らない。

お客様にも食って掛かることがあり、3日くらいで辞めてもらいました。

飲食は「集団競技」「団体スポーツ」です。

年齢の上下、男女、仕事の早い人とそうでない人。

みんなで頑張らないといけません。

「職人は仕事さえできればいい」

なんて時代は終わりました。

若い人に仕事を教え、オーナーの意向を理解し

日々の営業に反映させていかなければなりませんし

そのために「いいチーム」を作り上げる能力が求められます。

「あいつは気に入らないから口きかない」なんて人間が店の中核である鮨職人だと目も当てられません。

人間はみんな感情があり、感覚も一人ひとり違います。

必要なことは正確にきちんと伝え、ときにおいて相手の状況や感情を汲んで言葉を選び、仲間としてのつながりを強くしながらチームを前進させる能力が必要なのです。

そのために一番必要な能力は「言葉」です。

人間は言葉を介してコミュニケーションをとる動物です。

昔の中山美穂じゃないんだから目と目では通じ合いません。

すしを勉強する若い人たちをみると、この言葉のやり取りが上手くない人が多いです。

とにかく言葉での表現が未熟です。

ずっと下っ端ならいいのですが、誰だって長く働いていれば後輩も同僚もできるでしょう。

特に弱い立場の後輩を優しく、でもきちんと教育しようとするときに
効果的な言葉の扱い方を知っていることは大きな助けになるでしょう。

沢山の友人と話し、本を読んで

言葉やコミュニケーションというものを

もう一度よく見直しておくといいでしょう。

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