よくやってくれた!
初めにお断りしておくと今回の記事は鮨武ともお鮨ともお魚とも何も関係ありません。美味しいお鮨の情報を期待している方には申し訳ありません。
令和7年(2025年)夏の甲子園大会で西東京代表の日大三高が準優勝という快挙を達成してくれました。優勝は沖縄尚学。強力な投手陣と堅実な守備が際立つ素晴らしいチームでした。沖縄尚学の選手と関係者の皆様、優勝おめでとうございます。
鮨武、実は日大三高の野球部出身です
と言ってもへっぽこだったのでマネージャーでしたが。。なので毎年母校の活躍に一喜一憂させていただいておりまして、顔や態度には出しませんが、悔しい負け方をした時にはお客様に握るお鮨のワサビの量が増えたりしてます(ウソです)
三高の元監督の小倉さんや現監督の三木さんも鮨武に来てくださっており、今や有名人になられたお二人と親しくお話しさせてもらえて嬉しい限りです。
決勝で負けたけど胸を張ってほしい
正直夏の決勝戦まで駒を進められるチームではなかったと思います。大会前は西東京を勝ち抜くのもどうかなと思っていました(関係者の皆様どうもすみませんでした)それが毎試合重ねるごとに勝負強く粘り強くなりましたね。高校生の成長速度って凄いなと我がことのようにワクワクしていました。
決勝の後半にエースの近藤君が熱くなっていましたが、なに、球場中が沖縄応援の大合唱でおまけに審判まで(勿論故意ではないが)沖縄有利かよ…って感じればそりゃ熱くもなるよ※。涼しい顔してれば美談にもなるかもしれないけど、そうじゃないからって誰もあの場面の君の気持ちの高ぶりを責められないぞ。少なくとも俺たちは君の見方だ。
※沖縄商学1点リードの7回の攻撃、2アウト1塁でボールカウント3-2から近藤が投げたボールを審判が一旦はストライク判定でチェンジとしたものの、その後のバッターの抗議で「死球」と判定を覆した。
バッターは8番打者でここで切れば次の回は9番から。しかし出塁させればたとえ次の打者で押さえても8回は1番からの好打順となる。事実次の8回で沖縄商学は決定的となる1点を上げて優勝を大きく引き寄せた。死球なら死球と最初から判定してくれ、あの場面で一旦チェンジを告げて直後に覆すことは投手への心理的負担が大きすぎだと思う。


写真の引用はバーチャル高校野球(フェイスブック)から
それにしてもあの応援。県立岐阜商の時もそうだったけど甲子園の判官贔屓ってどうなのかなって思う。そりゃ沖縄商学は(選手の名字だけで判断させていただくと)ほぼ沖縄の選手で、方や三高は東京以外の選手も多いですよ?でもね、巷でよく言われる『金の力で全国から有名選手を集めてる』ってことは三高には当てはまらないです。
そう、三高には授業料や入学金の免除という特待制度が無いんです。
「そうお伝えした瞬間面談を切り上げて帰ってしまうことがよくある。」
とは小倉さんや三木さんのお話し。「面談」とはもちろん三高で野球をやりたい中学生と親御さんとの面談です。お子さんが希望していても親御さんが許さない構図に何度もため息をついてきたそうです。
三高には授業料免除などの金銭授受はない
なので
「全国から有名選手を集めてる金持ち学校」 VS 「地元の子供たちだけで頑張ってる弱小チーム」
っていう構図は、全く当てはまらないとは言わないが、あれほど酷いアウェイの洗礼を浴びる云われはないはず。
沖縄応援の大合唱のなかで一人マウンドで戦う近藤君の姿に
「がんばれ近藤、わかるけどここで折れちゃだめだ。あと少しがんばれ。」
と思わず声に出してしまいました。
だから戦い終わって沖縄商学の選手たちと笑顔で会話してる彼を見たとき、負けた悔しさよりも
「重圧から解放されたんだな」と、こちらまでほっとしました。
それにしても準優勝おめでとう。
大会後に発表されたU-18日本代表には、日大三高からは一人も選ばれなかったという、スター不在のチームがここまで勝ち上がってくれたこと。そして完全アウェイの決勝戦という、厳しいマウンド上で一人奮闘したエースの、高校生らしい自然な姿がとても心に残ったので書き残しておこうと思ったのでした。
みんなお疲れさま、寮を引き払い、久しぶりの自宅でゆっくり休んでください。
いつか鮨武に来て今日のことを聞かせてね。