4月1日、全国の官庁・企業で入社(庁)式が行われました。新卒の80%、85万人が新人として社会に出るのだそうです。日本橋にも新社会人らしき人が真新しいスーツで歩く姿が多くみられるようになってきました。
2010年10月に衝撃の会社更生法申請を発表したJALも、3年ぶりに新人を採用したとのニュースがありました。アベノミクス効果か株価は上昇、円相場も97円代回復と明るい兆しが見えるのは喜ばしいことですね。
希望に燃える若者にとってはちょっと水をかけてしまいますが・・・。
最近、20代の人たちと話していて気になることがあります。
「上から目線」という言葉の使い方についてです。昨日見ていたTVの新人インタビューでも
「上司に上から目線で言われるとムカつきますね」と答えている新入社員がいました。
上から目線という言葉がそもそも正しい日本語かどうかは置いておきまして
これは「同等の立場のはずなのに、どちらかが一方を見下した物の言い方をしたとき」
に使われる言葉だと思うのですがどうでしょうね。
今は高校や大学の運動部でも上下の関係というものが緩くなってきています。先生と生徒、指導者と選手もそうです。そんな環境で育って来た人には「人間の上下」という感覚がわからないのでしょうね。
新人諸君、あるんですよ、ウエとシタ。
決して古い考えではないのです。
会社で宴会をしたら、一番職の高い人が上座(奥)
あなたは一番入口側に座って細々と動き回るのです。
新人のあなたは、社内でも飲み会でも、そしてプライベートでも確実に
「一番下」なのです。
そして下の立場の者は上の立場の方を敬わなければならないのです。
それが社会のルールです。あなたの「ムカつく」感覚がルールなのではありません。
上の人があなたに「上から目線」で物を言うのは当たり前なのです。
そこン所をまずはきちんとわきまえてください。
「そうだそうだ」とお思いの中間管理職の方もいらっしゃるかと思いますが
こんなになってるのは我々大人が悪いのだと思います。
「最近の若者は・・」とか言って教育から逃げる人が沢山いるからこんなになっちゃうんだと思います。
「ムカつかれる」のが怖くて腰が引けてるからダメなんです
「お前は一番下だ」ときちんと説明してあげてください。
その中で一生懸命に社会のルールを教えてあげてください。
ビジネスのテクニックとか作法として、名刺の渡し方やお辞儀の角度を教えるのもいいけど
「自分は下だ」とちゃんと認識させてあげることが必要だと思うのです。
そのうえで、一番下の人を一歩ずつ成長させてあげるのが先輩の仕事ですよね。
責任感を持って教育された新人は、来年以降自分の後輩を責任をもって教育してあげることでしょう。
だから実は先輩のほうが責任重大で大変なんですよね。
中々通じないからと言って、時代のせいにしてはダメですよ。
3000年前のエジプトの遺跡の壁に「最近の若者はなっとらん」と書かれているそうです。
3000年間も落ち続けられるワケないでしょ。
時代なんて何も変わってはいないのです。
教育や躾を大人が放棄してはいけません。