いつも鮨武をご愛顧いただき、誠にありがとうございます。
気がつけば今年も、残りわずかとなりました。
日々の営業に追われながらも、こうして一年を振り返ると、
多くのお客様に支えられてここまで来られたことを、あらためて実感しております。
「当たり前のこと」を、丁寧に積み重ねる一年
今年も鮨武が一番大切にしてきたのは、
派手なことではなく、当たり前のことを丁寧に続けることでした。
・毎朝自分で足を運ぶ仕入れ
・刻々と変化する魚の状態を見極め、的確に手を入れること
・余計なことをせず、シンプルに鮨を味わう鮨屋であること
・職人は影、脇役であることを意識し、お客様が求める距離感を保つこと
どれも特別なことではありませんが一つ一つが経験と思考力、忍耐力をもって臨まなければならないことばかりです。
季節の移ろいとともにある鮨
春夏秋冬、それぞれの季節にしか出会えない魚があります。
ここ数年海の表情もずいぶん変わりました。
獲れる時期にとれる海域で毎年きちんと巡ってくれていたことが、とてもありがたいことだったのだと再認識させられた一年でもありました。
春の房総と秋の三陸の鰹(かつお)、梅雨時の穴子、夏の鱸(すずき)や鯒(こち)、海苔や昆布の不作も顕著でした。
「今年の◯◯は良いね」
「またこの時期がきたね」
そんな鮨屋としての当たり前のような会話をお客様と交わせる日が続きますように
願ってやみません。
お客様、そしてスタッフたち
小さな店だからこそ、
一人ひとりのお客様との時間を大切にできる。
それが鮨武の強みであり、誇りです。
外国人のお客様の増加も目を見張るものがありました。英語が堪能なスタッフが多いので大変喜んでいただきました。
ただ、オープンで明るく食事を楽しむ外国のお客様と、静かにゆっくり鮨と向き合いたい日本のお客様の空気の調整に神経を使うということも、今までにない経験となりました。
狭い店内で全てのお客様に居心地の良い空間を提供できますように、これからも努力してまいります。
今年も、日々現場を支えてくれたスタッフたち
みんな一年間とても頑張ってくれました。
1人1人に感謝と労いの言葉をおくります。
ただ我々が目指しているのは職人としての成長と自立であり、そこにゴールはありません。
『大と為せば以て大と為るに足らず』
と言います。「天狗になった時点で成長は止まる」という意味です。来年も謙虚に焦らずに修練を積み上げてもらうことを期待しています。
来年も変わらず、鮨武らしく
来年も、流行を追いかけることなく
背伸びをすることなく
鮨武らしい一貫一貫を積み重ねていきたいと思います。
上原店は31日まで、八幡店は元旦も営業します!
■上原店
12月31日まで通常営業
1月1日 お持ち帰り・配達のみ
1月2日 お持ち帰り・配達のみ
1月3日~5日 お休み
1月6日 通常営業(火曜日若手デー)
■八幡店
年末年始 お休み無し

これからもどうぞ、変わらぬご愛顧を賜りますよう、
よろしくお願い申し上げます。
良いお年をお迎えください。
鮨武代々木上原、代々木八幡店
親方 毛利武司









