鮨屋にある程度足を運んでいる人に
「鮪といえば?」
と尋ねるとほぼ全ての人が「黒マグロ」と答えるのではないでしょうか。
確かに美味しいです。
が、夏場のキワダを忘れてはいけません。
キワダとは「キハダマグロ」のこと、我々はキワダといいます。
特に夏場の50㎏越えのキワダは脂が乗ってきて身が充実し、適度に酸味も含んできて本当に美味しくなります。
「シビシビって一つ覚えみたいに言っててこの時期のキワダの砂摺りの味を知らないんだよみんな。」
亡くなった先代は夏場になるとよくこう言ってました。
シビとは本鮪(黒マグロ)の大型のもの、砂摺りとは魚の腹の部分のことです。
普段はどちらかというと味が薄く、色もなんとなくぼやけていてスーパー向けの魚という立ち位置なので、ついつい下に見られがちなキワダ。
「黒マグロ」という”ブランド”ではなく
季節と魚体を選んできちんと味わって食べてみると
とっても幸せな気持ちになります。
夏のキワダ
知ってる人は、通だと思うなぁ。