寿司学校で教えてた頃
すし職人を目指す人たちに握りを見せると目を丸くします
あっという間にすしの形になってしまうからです
みなさんが寿司を握るマネをするとき
大抵は右手の人差し指と中指で左の手のひらをたたくようなしぐさをしますね
写真のような状況です。
実はこの段階はもう握りの微調整段階です。
ほとんどの成型作業は右手でシャリをつかみあげたときに終わってます
両手でやるのは形を整えてるだけ
これが分かると握りが速くなります
でも、 ほとんどの人が引っかかるのがこの段階です
シャリが上手くまとまらなかったり、手がご飯粒だらけになったり
大きかったり小さかったり・・
正確に素早くシャリをつかむためにはやはり練習が必要です
マジシャンが右手をかざすと何もなかった手からトランプが出てきます
あれは理屈は簡単なのですが指の稼働範囲が狭いと難しいのだそうです
だから彼らは一日中トランプを持って練習を繰り返します
すしはマジックほど難しくありませんが
指をある程度動かせるようになるまでは
シャリの凹凸を直すことや、手についたシャリを素早く落とすなどが難しいです
はじめての人が握り方を教わっても、なかなか上手に握れないのはこのためです
やはり練習あるのみなんですね
シャリですが、重さは15g、慣れるまでは毎回秤で計らせます
15gという重さは、持ち帰り寿司でも、カウンターでも、ちょっとの加減で対応できる万能の重さです
形は細長いタワラの形
中心が太いボールのような形はNG
両端以外は直線になるように形作ります
時間は一個形作るのに2~3秒が目標です
これができると
その後の行程も入れて一個5~7秒で握れます
1分10個のペースで十分に早いです
昔は洗い場、ホールなどを経て板場に入りましたが
私の考えは逆です
いきなり寿司を教えちゃいます
本人もその方が楽しいし、忙しいときにちょっと握ってくれれば店にとっても助かります
そうそう
左手の親指や右手の人差し指で
シャリの真ん中に大穴を開けてから握る人がいます
「シャリに空気を含ませる」んだとか
やめましょう(きっぱり)
シャリに空気を、って言うのはそんなものではありません
全体をフワッと、周りをキュッと絞めるからできるのです
だって、どんなに固く握っても真ん中に穴開けるなんて
だれでもできるでしょ
へんな小細工を最初から覚えないようにしましょうね
ますは右手
右手でササッとシャリをまとめる
が握りのキモです
練習練習!