今年11月、鮨武の二号店『代々木八幡店(はちまん店)』が開店一周年を迎えました。

八幡店は、私の下で8年間修行してきた工藤を「大将」に据えて昨年11月にスタートしました。


店を一軒任せるというのは、技術があるだけでは足りない。
人をまとめ、空気を作り、責任を背負い
「お客様が再来店していただける店を作れるか」
――そこが一番の不安でした。

事実、楽な一年ではなかったと思います。
彼なりに迷いながら、考えながら、あっという間の一年だったことでしょう。
部下のスタッフを盛り立て、店を回し、一日一日を積み重ねてくれました。

結果として、お客様の数は確実に増えました。
売上の数字も大切ですが二度三度とご来店いただけるお客様が増えていることが
この店がちゃんと前に進んでいる証だと感じています。

ここまで来られたのは、工藤ひとりの力では当然なくチーム全体の努力の結果であり
何より足を運んでくださったお客様がいてこそです。
本当に感謝しています。ありがとうございます。

とはいえ、まだまだです。
一年やったから一人前、そんな甘い世界ではありません。
課題は山ほどあるし、もっと良くできるはずだと思っています。
だからこそ、慢心せず、これからも地道に積み上げてほしい。

そして私が楽しみにしているのは
次に「大将」を目指す若手が、彼の背中をどう見て育っていくかです。
八幡店をゼロから作り上げる過程を現場で経験できることは
将来ある若手にとって代えがたい経験となります。

先輩の背中をみながら「次は自分が大将として店を切り盛りしたい」と名乗り出てくれるたくましい若手が出てくることを待ちたいと思います。

と、思ったけど・・・。

ムリかなぁ・・・。