プロローグ

2015年に鮨武を立ち上げてから、お世話になっている「産地」をバイクで訪問しています。

これまで

2015年 能登半島
2016年 青森県大間~宮城県気仙沼
2017年 和歌山串本
2018年 新潟県佐渡島
2019年 高知県中土佐町~徳島県
2020年 新潟県村上~山形県酒田
2021年 京都府伊根~福井県敦賀~石川県金沢
2022年 岩手県陸前高田~宮城県気仙沼・塩釜
2023年 愛媛県八幡浜~大分県佐賀関~熊本~福岡~島根県出雲

と毎年バイクで回ってきました。

魚には「大間のまぐろ」とか「大分県佐賀関のあじ・さば」など、産地と関連付けられているものが多いんですね。利尻昆布、日高昆布、などもその一つで、それぞれがブランドものとして高い評価を受けています。

その「〇〇の魚」の〇〇ってやつを訪ねていくのが楽しいわけです。

「知っているだけでなく実際に行ってみたい。漁の様子を見てみたい。その場の空気を感じてみたい」

産地やその魚をより深く理解するいことで、お客様にお出しするお鮨に花を添えることができる気がするのです。

道中の長さ遠さを感じながら少しずつバイクで近づいていく、これもまた良いものです。

今年は一週間という長期日程が確保できたので念願の北海道を目指すことにしました。

今年は北海道に

一年を通してお世話になっているウニをはじめ北海道の食材には一方ならぬ恩恵を受けており

「絶対に訪問したい」とずっと思ってきました。

調べてみたところ1週間あっても北海道すべての産地漁港を回るには足りないことがわかりました。

ざっくり西側半分の行程になりましたが、有意義な出会いと学びが沢山ありました。

何回かに分けて記録しておくことにしましょう。

初日 2024年7月16日 東京を朝3時に出発

このツアーには相棒がいます。

2015年の初回からずっと一緒に走ってきました。

私の中学時代からの友人で、鮨武の超お得意様、歯に衣着せぬ辛口のコメントで鮨武の若手を応援してくれる強力なアドバイザー、「バイクと釣り」が趣味なのも同じ。なのでその「打ち合わせ」のためにしょっちゅうミーティング🍺
互いの奥さんからは「あんたたちデキてるの?」と言われる始末。

その名は佐々木くん、普段はあだ名の「キンタ」と呼んでますがここでは行儀よく佐々木君と呼ぶことにしましょう。

普段は外資系のサラリーマンで英語でバリバリ仕事をこなす佐々木君ですが、いざ一緒にツーリングに出かけるとどっちが鮨屋か分からないほどの「さかな愛・漁師愛」をみせてガンガン漁師さんに話しかけてくれるので実はとても助かったりもしています。

初日はほぼ移動でおわり

2024年7月16日、朝3時に東京大泉インターで待ち合わせして記念の写真撮影

さあいよいよ初の北海道にむけて出発です。

さーー行くぜーー!

ヘルメットに仕込んだインカムで話しながら東北自動車道を北上します。目指すは青森フェリーターミナル。

関東近辺の方は大抵茨城県の大洗港からフェリーで苫小牧を目指しますがそれではラクチンすぎて何となく物足りない。

ここはやはり「行けるところまではバイクで行こう」となりました。

無事故無違反を誓う

我々のツーリングにはルールがあります、それは

「1時間走ったら疲れてなくても休憩を入れる」

です。スピードも抑えめ。

お互いおっさんだし、大切な家族があるので決して無理はしません。

給油と休憩を繰り返しながら着実に距離を刻み青森のフェリーふ頭に着いたのが15時過ぎ。

約800㎞を12時間かけて走ったわけです。

その後フェリーで函館に渡り、午後9時、函館のホテル「CABIN PRESIDENT」にチェックインして初日の行動は終了です。

夜は佐々木くんと近くの居酒屋で北海道初上陸のお祝いと、明日からのツーリングの無事を祈念して乾杯しました。

明日は4:00に起床して積丹町役場を訪問、水産技術指導員の水鳥さまとアポを取ってあります。